個人情報保護士の資格と実践した勉強方法

個人情報保護士の資格と実践した勉強方法

6月10日の開催した個人情報保護士の試験を受けてきました。個人情報保護士の資格や試験の概要に関することをまとめました。興味のある方はぜひご一読ください。

個人情報保護士の試験について

個人情報保護士は、一般財団法人全日本情報学習振興協会が制定している民間資格です。

個人情報保護士認定試験は個人情報の取り扱いに関する知識や対応の仕方などが問われる試験で、ベースは個人情報保護法と各種規定、それに加えて、2015年に施行されたマイナンバー法です。

さらに個人情報を管理するためのセキュリティやリスク、脅威についての知識が問われます。

個人情報保護法や規定について体系的に学べるため、総務や人事、システム系の職種の方にはオススメの資格です。

試験の概要

試験は3月、6月、9月、12月の年3回行われます。

個人情報保護士の試験は課題Ⅰと課題Ⅱに分かれており、それぞれで80%以上の点を取らなければならないといわれていましたが、2018年から合格ラインが下がったようです。

合格基準の開示はしていませんが、私の自己採点の結果は正答率が75%前後でしたので、全問配点が同じと仮定すると、正答率70%~合格ラインってとこですかね?まあ予想ですので実際はわかりませんが。

また、配点に関しても公表されませんので、本当にわかりません。

問題の概要と出題傾向

課題Ⅰは個人情報保護法及びマイナンバー法についての知識、課題Ⅱは個人情報保護の対策と情報セキュリティについてです。

問題の傾向としては、

・実務の範囲でわかる問題
・テキストや過去問でカバーできるレベルの問題
・テキストや過去問に加えてちょっと深い知識が必要な問題

の3種類に分けられます。

実務でわかる問題というのは、実務で個人情報を取り扱っていたり、個人情報保護法の規定を理解している前提の話です。この問題が半分以下くらいです。もちろんひっかけなどはありますが、しっかりと点数を取れる問題です。

テキストや過去問でカバーできる問題は過去問と似た問題で、多いのが事例問題のようなものです。重要な問題であるため、しっかりと理解しておく必要があります。

この2つの問題は満点に近い点数を取っておかないと、合格は厳しいかもしれません。

しかし、テキストや過去問をカバーしただけでは、正直合格は難しいと思います。プラスアルファの知識も求められる問題もあるからです。。

テキストや過去問に加えて知識が求められる問題とは、主にセキュリティ関連の問題で出てきたイメージが強いですが、テキストにほとんど載っていない、コンピューターウイルスなどについての知識を求められたりします。

私の試験で一番衝撃だったのは著作権の問題が出てきたことです。幸い著作権に関する知識も多少持ち合わせておりましたので、サービス問題となりましたが、著作権なんてテキストには一文字も書いていないと思います・・・。(私の記憶では。)

まあ、セキュリティに関する部分では、どんどん新しい攻撃手法やウイルスが出てきています。掘り下げた部分が出てくるのは当たり前といえば当たり前で、個人的には納得できるし、試験をより良いものにするという意味で好感が持てました。

試験料

個人情報保護士の試験料は10800円です。10000円+消費税です。

安いとは言えませんが、特に高いわけでもありません。私が使用したテキストは公式のテキストです。公式テキストと公認テキストがあります。中身を見るのもめんどくさいので公式のものを購入しました。

 

申し込みをすると郵送で過去問(1300円)が送られてきました。私の場合、問題集は買わない主義なので、結果的にこの過去問がなければ合格できなかったというくらい重要な勉強ツールになりました。

個人情報保護士を取得するメリット

個人情報保護士を取得するメリットは個人情報の体系的な知識が身につくことと、セキュリティに関する基礎が学べるところです。

2018年5月にGDPRがヨーロッパで施行したことを見ると、個人情報の取り扱いに関する規制は今後さらに発展していくことが想像できます。

ここからは個人的な意見ですが、私は個人情報保護士の試験の一番のメリットは「他の資格取得の基礎となる知識が身につく。」というところです。システム担当者はもちろん、総務、人事にも個人情報は関わってきますので、今後職域やスキルの幅を広げていく人にとっては登竜門的な意味でメリットがあると思います。

実施した勉強方法

私はウェブ解析士の時と同じように、最初はアプリで勉強し、テキストを読み、問題を解くという流れで勉強を実施しました。アプリ学習は電車の中のみで、テキストは通勤時間の電車の中や帰宅後の深夜に読みました。

アプリ学習は手軽で基礎問題が解けるので、オススメです。

しかし、直前の1週間前くらいに届いた過去問をやってみたところ、驚愕しました。アプリ学習やテキストに書いてある例題よりもはるかに難しく、マジで焦りました。間違えた問題を見直しし、解きなおしてもなかなか点数が上がらず、最高記録が70%代で正直無理だろこれ…と半ば諦めて試験に臨んでいました。

追い込みでは過去問をメインで勉強したのですが、試験時間120分を想定されている過去問なので、1回解くのに1時間半くらいは最低でもかかってしまいます。帰宅後の勉強が原因で3日くらい寝不足の状態でした。

最後に

私は仕事柄、個人情報に関する基礎知識を培うことができていたので、そのことが、最大の勝因かと思います。

まったく知らない人だと、実際この試験は大変だと思いますので、最低でも2週間以上の勉強時間を確保した方がいいと思います。

全体的な感想としては、試験の問題自体は慣れればそれほど難しくないのですが、80%以上とらなければいけないことと、問題数と試験時間がとても長く、集中力の維持が大変です。前日は早めに休んで、試験に備えることをおすすめします。

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